熟成された昆布は旨味が増す【昆布の歴史】
かつて北前船で北海道の昆布が運ばれていた時代。
北陸には北前船の良港が多くあり、古くから日本海と京都・大阪を結ぶ交通の拠点でした。
北前船で港に北海道の昆布が到着するのは雪が降り始める頃。
昆布は荷役蔵で雪解けまで過ごし、桜が咲くのを待って都へ運ばれていたそうです。
たまたま当時の物流の事情から、ひと冬、蔵で休ませていたのだと思われますが、
それが昆布にとって幸いしました。
というのは、蔵で寝かせることで、新昆布の磯臭さや雑味、ぬめりが抜けて、
結果的に昆布の旨味がより引き出されることになったからです。