「海を渡り全国を巡った昆布の道」【昆布の歴史】
鎌倉中期以降に始まり、江戸時代から明治の中期に盛んに行われた昆布の交易。
「北前船」という名の船に乗せて昆布を運んだ航路のことを『昆布ロード』と呼ぶそうです。
昆布ロードがのびて新しい土地に昆布がもたらされると、そこに独自の昆布食文化が生まれました。
たとえば大阪の昆布のつくだ煮、沖縄では野菜や豚肉といためたり、煮こんだりして食べられています。
昆布ロードは北海道から果ては沖縄まで、まさに全国を股にかけた大航路だったのです。
関東地方が全国的に見て昆布の消費量が少ないのは、昆布ロードの到達が遅かったからだとされています。
このように、私たちの食文化に欠かせない存在となった昆布の普及、
また地域による昆布の食べ方の違いは、昆布ロードの歴史的背景と深い関わりがあるのです。