昆布の消費量日本一【昆布の歴史】
昆布の国内生産量はほとんどが北海道から採取されており、全体のほぼ95%に相当します。
ですが昆布の消費量が日本一の都道府県は、意外にも北海道ではなく、富山県なのです。
富山県に昆布を運んだもの、それは、江戸時代から明治時代にかけて日本海を往来して商品を運んだ北前船(きたまえぶね)です。
北前船は、富山から米や味噌を北海道へ運び、北海道で昆布やニシンなどを積んで帰港しました。
さらに昆布は富山の薬売りによって薩摩へ運ばれました。そこから琉球や中国にまで運ばれたそうです。
今では日本中で食べられている昆布〆も元々は、北前船が持ち込んだ良質な昆布と、富山湾の魚介が融合して出来上がった富山の郷土料理だそうです。
今日、私達が美味しく昆布を食べることができるのも、昆布を運び、昆布に親しんできた富山県の方々とも言えます。
昆布の流通で日本中に昆布を広めた富山ですが、大阪はといえば天下の台所といわれた頃、昆布加工の技術を発達させていきました。佃煮の塩昆布、乾燥塩昆布のしおふき昆布は大阪の代表的な昆布加工品となっています。
→「昆布を広めた天下の台所大阪」